永田順伸のブログ

見積もりは難しい

最近、立て続けに見積もりをしている。
見積もりを出す相手がいるだけでもありがたいことだと思う。
当然、同じ基準で作業項目ごとに料金を出して提示する。
以前、というかまだこの仕事を始めたばかりの頃は、だいたいこのくらいというかなりアバウトで安い金額を出していた。当然、お客様に金額の面では喜ばれる。しかし、適切な見積もりができていないため、見積もりの時には見えなかった作業項目が、作業が進むにつれて目の前に現れてくる。当然、作業時間が長引くほど赤字になり、お客様も怒り始める。だんだん焦る。人は焦るといつも簡単にできるはずのことをできなくなる。さらに、安すぎる作業のため他の仕事も同時にこなさないと食べていけない状態になる。自分の身から出た錆とはいえ、これでは働く喜びを感じることもできないし、本当に生きていけない。自分にとっても相手にとってもいいことがなかった。いまも思い出しては反省しているし、ご迷惑をかけた人にはいまもお詫びしたい。

見積もりの仕方をいろんな人に聞いた。
でも、はっきりと教えてくれる人はいないし、これはノウハウだから教えられないという人もいた。
ある人は「欲しい金額を書けばいいんですよ」と言う。100000000000….と書き連ねる自分を想像する。まさかね。
 いまは、適切な金額になるように、なるべく細かく項目をだして料金を計算するようにしている。
そして自分の決めた単価をその項目にあてはめていく。大きな会社や秘密保持契約書を求めてくるところほど、作業する内容を細大漏らさず書く。こういうところは、責任やペナルティなどを求めてくることがある。仕事の内容がその会社のお金を稼ぐ部分や、顧客が目にする部分なので、ときには作業報酬に見合わない責任を追及されることもあるからだ。作業内容をすべて書き出すだけでもかなり時間がかかる。てきとうに出していた見積もりに比べると金額は高くなる。このような見積もりを作成すると、見積もり作成中に、作業内容に関しては調査済みとなり、場合によっては実際にスクリプトを組んでテストまで実施ししてしまう。作業内容によっては調査の段階で原因を究明して終了することもある。このため、実際に依頼があってから納品までが短くなり驚かれることもしばしば。事前に調査と努力を惜しんでいないので短くなるのは当然。短時間でできるのなら、もう少し安くして欲しいといわれてもそれはできないとしか答えられない。

同じような内容を同じ基準できょうも見積もりしている。
「安くてありがとう」とお礼を言われることもあるが、逆に、予算をオーバーするので発注できないと言われることもある。いまも見積もりは難しいと感じる。

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